1月某日
年が明けたけれど相変わらずすることもない。妻に付き合ってテレビで箱根駅伝を見る。妻はわたしと早稲田の同級生だが、我孫子在住が長いせいか我孫子にある中央学院を応援している。わたしはとくに贔屓の大学もないのだが、走っている選手が皆若いというか幼いのにいささか驚く。「女の日時計」と同じくブックオフで買った桐野夏生の「アンボス・ムンドス‐ふたつの世界」(文春文庫 単行本09年10月)を読む。主人公が女性という以外なんの共通点もないかにみえる6つの短編をまとめたものだ。あえて言うなら、作中の主人公と現実との距離感、現実との違和感、ときには現実への憎悪がテーマとなっているように思う。表題作は夏季休暇中に不倫相手の教頭とキューバに旅した女教師が帰国すると担任の女子が事故死したことを知らされる。不倫相手は自殺し女教師も小学校を退職する。事故死の真相を究明するのがこの短編のテーマではない。小学生の女の子、校長、父兄、世間の自覚せざる悪意がテーマのように思う。現実との違和感、距離感、憎悪をこの小説は拡大、増幅してわれわれに見せてくれる。巧みな小説とはその見せ方が巧みでもあると思う。
1月某日
初詣で湯島天神へ行く。夕方4時ころ行ったのだがお参りまで1時間待ち。行列を整理していたお巡りさんによると、さっきまでは2時間、3時間待ちだったとか。受験生とその家族が多いのかもしれないが、受験生は家で勉強しておいたほうがいいんじゃないの?松戸で我孫子の飲み友達、O越さんと新年会。松戸駅の改札で6時の待ち合わせ。N田さん、O越さんの奥さんが来る。O越さんはパチンコ店から出られないようなので先に行く。駅から3分ほどで「かがやす」へ。ここはN田さんの発見したお店で、O越さんも2~3回来ているらしい。確かに安くてうまい。でも年齢も年齢だからそんなに食べられない。ほどなくO越さんも来る。満腹になって我孫子へ帰る。O越夫妻は「愛花」に寄ると言っていたが、私は失礼する。
1月某日
仕事始め。昔は仕事始めというとお昼頃から会社で軽く一杯やって、それから麻雀なんかをやったものだが、今は本当に「仕事」を始める日。わたしも午後からあいさつ回りをしたが、話が長引いて2社しか回れなかった。まぁいいんですけど。4時に会社に帰って、4時半から当社の仕事始め、5時から親会社の仕事始めに顔を出す予定。