社長の酒中日記 5月その2

5月某日
日曜日。羽田から関空、関空からバスで和歌山駅前へ。駅前のホテルグランヴィアにチェックイン。和歌山在住の土井康晴さんに電話すると「もうフロントの前に来ているよ」。まだ4時前だけど、連れ立って駅ビルの居酒屋「城」へ。居酒屋というか食堂ですね。土井さんが「この店は朝からやっているよ」と言っていた。でもクジラの竜田揚げなど路のも地のものはおいしかった。生ビール2杯と地酒3合ですっかり酔っぱらってしまった。土井さんと別れホテルへ帰って寝る。10時頃目を覚ましてホテル近くを散策、「与太郎」という居酒屋へ入り「砂ズリ」2本と「土手焼き」、角のソーダ割を2杯。翌朝、土井さんが車で迎えに来てくれる。土井さんの持っている山を土井さんが仲間たちと整備、地域のために役立てたいという。地域コミュニティケアの実践である。土井さんが「今度和歌山に来るときは平日にしてね。あの店日曜日は休みだから」。あの店とは土井さんが行きつけの酒場。主人が東京の銀座でイタリアンの修行をしたというすぐれもののお店だ。

5月某日
広島でグループ経営会議。会議後、近くの割烹でご馳走になる。新幹線で新下関へ。在来線2駅で下関だ。ホテルへチェックイン後、駅前の居酒屋「三枡」へ。ここは前にも入ったことがあるが、入り口が路地風で風情がある。刺身と地酒を頼み、若主人と思しき板さんと話す。

5月某日
午前中、下関医療センターの山下副院長と面談。「終末期に介護職が救急車を呼ぶケースが多いのではないか」と山下先生。介護職に対する終末期ケアの研修が必要という。山下先生と別れ下関市議の田辺さんに電話。下関駅まで迎えに来てもらう。田辺さんは障がい者雇用に熱心に取り組んでいる。さらに食品の残菜を肥料として活用する工場を立ち上げたいという。田辺さんにランチをご馳走になる。午後、田辺さん下関市役所まで送ってもらい、浜岡市議に会う。浜岡さんは元郵便局員。郵便局員から豊浦町長、豊浦町と下関市の合併後、下関市議という経歴。住民にとって何が大切かを常に考えながら市政に向き合っているという。浜岡さんに車で新下関まで送ってもらい徳山へ。
徳山へ向かう新幹線のなかで「グローバリズムという病」(平川克美 14年8月 東洋経済新報社>を読む。平川は「商品もその一形態である貨幣も過剰流動性というべき性格をもって世に現れてきた」のであり、よって国境を挟んだ商品交換は連綿と続けられ拡大し、この拡大への自律的な運動をグローバリゼーションと呼ぶという。平川は運動としてグローバリゼーションは否定しないがイデオロギーとしてのグローバリズムは徹底的に批判する。

5月某日
4時頃ホテルにチェックイン。今晩の予定はないので徳山市街へ。すし屋で日本酒を少々。ホテルへ帰る途中、ブラックニッカのポケット瓶をコンビニで買ってホテルで部屋吞み。翌朝、山口県議の戸倉さんにホテルまで迎えに来てもらう。戸倉さんの事務所で県議になった経緯などを聞く。戸倉さんは元々は3人の子育てをしながら夫の土地家屋調査士の仕事を手伝う「普通の主婦」だったが、旧徳山市で町づくりの市民運動に関わり、それが縁で民主党の参院選の候補者に担がれた。結果はあえなく落選で、次の衆院選でも安倍晋三候補の対抗馬として出馬したがこれも敢闘虚しく落選。県議選に周南市から出たがこちらはめでたく当選、今は2期目。普通のおばさんの目線で「私、これはおかしいと思うの」と言うのがとても新鮮だ。徳山の駅まで送ってもらって3泊4日の出張も帰るだけ。疲労が年齢を感じさせる。で、帰りはグリーン車を使わせてもらう。
帰りの「のぞみ」の車中で乃南アサの「しゃぼん玉」(新潮文庫 単行本は03年に朝日新聞社から刊行)を読む。主人公の翔人は浪人して4流大学に入るが、授業になじめず学業放棄、かといって仕事に精を出すわけでもなく窃盗やけちな強盗を繰り返す放浪の旅を続ける。そんな翔人が辿りついたのが宮崎県の山奥の平家の落人伝説の村だった。そこで出会った老婆や村人との触れ合いが翔人を変えて行く。まぁ単純と言えば単純なストーリーなんだけどラストで泣いてしまいました。
19時半から丸の内の三菱UFJ信託銀行地下の「ヴァン・ドゥ・ヴィ」で飲み会。時間前に行って待っていると、内閣府の伊藤明子さんが来る。少し遅れてオリンピック・パラリンピックの事務局に出向中の石川直子さんが同期で環境省に出向中のドクターを伴って現れる。ついで京大理事の阿曽沼慎司さん、そして厚労省を定年退職した藤木則夫さんが来る。だいぶ遅れて国立病院機構の古都副理事長。ワインで心地よく酔ってお開き。

5月某日
環境協会の林さんと我孫子駅前の「七輪」で待ち合わせ。林さんは元年住協にお勤め。だから私とは古い付き合い。なぜか気が合って我孫子や林さんの住んでいる新松戸で年に何回か吞む。林さんと別れて行きつけの「愛花」が定休日なので駅前のバーVingtNefuへ。「愛花」の常連の荒岡さんがいたので隣で吞む。

5月某日
HCMの大橋社長、ケアマネジャーの高岡さん、当社の迫田と池袋の「鳥定」へ。ここは大橋社長のお店で昭和レトロ感が色濃く漂う店だ。店のしつらえだけでなくバックに流れている音楽も昭和の歌謡曲やグループサウンド。しかもつまみも安くて旨い。ビール、日本酒、酎ハイなどを堪能して帰る。

5月某日
我孫子駅の北口に「旨小屋」(うまごや)という西洋料理のレストランがある。飲み友達の本郷さんの飲み友達の寺岡さんという人の息子さんがオーナー、ということで私も何回か行ったことがある。本郷さんから近日中に閉店するというメールが来たので寺岡さん、本郷さんと誘い合って行くことに。白ワインを頂いて我孫子駅南口の「コ・ビアン」へ。