3月某日
アメリカ、イスラエルのイラン攻撃はこれからどうなるのだろうか。国の最高指導者を殺害されてイランの報復はエスカレートしていくものと見られる。しかし亡命イラン人がハメネイ師暗殺を歓迎している映像も流されている。アメリカやイスラエルは一応は民主主義国家といえるが、イランはどうなのだろう。女性の地位は?貧富の格差は?といろいろな疑問が出てくる。とはいえ武力による侵略はダメでしょう。ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ侵攻もダメ!日本は高市政権のもとで防衛力増強の方向に舵を切ったようだ。防衛力は軍事力に限ったことではないと思う。外交や人々の交流が軍事に優先して国を守ることにつながると考える。日本の戦前の失敗に学ばないとね。トランプ氏を見ていると近衛首相の日中戦争における姿勢を彷彿とさせる。
3月某日
「小野田譲二回想録」(小野田譲二 論創社 2026年1月)を読む。本当のタイトルは「革命ひょうひょう」だがひょうという漢字(犬三つ書いて風)がパソコンにないためひらがなで。小野田譲二という名前を聞いても最近の人はピンと来ないだろうと思うが、私たちの年代で学生運動の経験者ならほとんど知っていると思う。小野田譲二は1938年、東京都新宿区落合の生まれ。家は江戸時代から続く庄屋の家系で、小野田の生家は米穀商であった。小野田には兄と弟、妹がいたが男兄弟は3人ともに新左翼の革命家となった。昔、聞いたところによると西武新宿線の最寄り駅(落合か?)から小野田家まで、他人の土地を踏まずに行けたそうだ。しかし3兄弟の運動資金として全て売り払われてしまったとか。私は小野田とは直接の面識はないが、間接的にはいろんな影響を受けた。私たち早稲田の反革マルは68年末に革マルから早稲田を暴力的に追い出された。翌年の4月17日、反革マル連合が革マルの戒厳令を突破し、本部封鎖に成功する。このときの反革マル連合の一部が反戦連合であり、反戦連合の創始者の一人が小野田さんだ。小野田さんは革共同の政治局員、学生対策を担っていたが後に離党、反戦連合を組織して埼玉大学や早稲田大学の全共闘運動を指導した(らしい)。
3月某日
「読み書きのない世界-無文字社会の文化を知る七章」(山下宗久 ちくまフリマ―新書 2026年1月)を読む。人類がいつ頃から文字を使うようになったのか? 本書によると、古代メソポタミアの約5300~4900年前の地層から発掘された粘土板に刻まれた文字(ウルク古拙文字)が最初のようだ。本書では「現生人類がアフリカに出現したのが約20~30万年前ですから、人類史の中で文字が生み出されたのは、つい最近のことだと言っても過言でありません」としている。人類が狩猟採集から農耕の世界に足を踏み入れたとき、農事の記録や収穫物を記録するために文字が必要だったと思われる。文字を持つようになった頃から人類は階級社会になったということも出来る。人類の進歩って何なんだろう。
3月某日
「NHK趣味どきっMOOK 日本神話 神様列伝」(平藤喜久子 NHK出版 2026年1月)を読む。「読む」といったって写真、イラスト満載のMOOKだから「観る」が正しいかな。著者は國學院大學神道文化学部教授。古事記と日本書紀に依拠しながら日本神話に出てくる神の姿をたどるんだけれど、私は古事記にも日本書紀にも縁が薄かったもので、楽しく読ませてもらった。香取神宮や鹿島神宮は成田線を利用すれば2時間ほどで行けるので今度行ってみようかな。それより神田神社(神田明神)には現役時代良く行った。神田明神下の小料理屋にも行ったけれどまだあるかな。
3月某日
アメリカ、イスラエルのイラン侵攻(ドローンとミサイルによる攻撃)が続いている。武力による現状変更は国際法と国連憲章に反している。この攻撃に費やされた戦費は数千億ドルに上るという。防衛産業を中心にアメリカの景気は一時的に上向くかも知れないが、中長期的には原油高による物価上昇が国民生活の足を引っ張ることになると予想する。戦争にいいことは何もない。
3月某日
「日本経済の死角-収奪的システムを解き明かす」(河野龍太郎 ちくま新書 2025年2月)を読む。本書では日本において「失われた30年」のなかで生産性は上がっているのに実質賃金が上がっていないのはなぜかを解き明かしている。所得の再分配機能が失われつつあり所得の格差が拡大していることも指摘している。「失われた30年」で企業の利益は増大しているが、それは労働者の賃金には反映せず、もっぱら企業の利益(内部留保)として蓄積されている。労働者の所得が増えなかったために消費は拡大せず、景気も上向かなかった。本書は25年2月の発行で執筆は24年の秋頃と思われるので26年春の現在とは多少事情が違っている。円安による輸入インフレやアメリカとイスラエルのイラン攻撃によって原油価格は高騰している。しかし収奪的システムに覆われている日本経済の状況は変わっていない。少子高齢化が進む中で労働力人口の縮小が懸念されたが、日本資本主義は高齢者や女性さらに外国人労働者の活用によって危機を逃れようとしている。しかし高齢者、女性、外国人の多くは非正規の労働者として雇用されているのではないだろうか。そこに収奪的システムの罠があるのではないか。
